扉絵
扉絵は、ヤクト&ライゼン&ミコト。
「巻き込んだら逃がさない!それが僕のやり方ですから!!」という煽り文が添えられていて、主人公が言う事じゃないwww
このトリオは「現状のヤクトの協力者(実質最初の仲間)」ってコンセプトなんでしょうか。
それで言うならヤクトに恋愛感情すら抱いて協力的なフレイがいるべきですが、あえてライゼンとミコトなのは前回助けた相手とそのライゼンとヤクトを繋げる死者操術士がミコトだからか。
こうやって見るとパーティーが揃いつつある物語の序盤らしいです。
1回死んでゾンビとして生き返った相手を無理やり仲間にしてるというやってる事はえげつないですが!
人間界に降臨する神
今回冒頭はいきなり「人間界」。
デッドロック卒業生が手に入れる特権であり、神がすべている三界の一つと思われる領域。
一際作中で特別な意味を持つ世界で、この「人間界」には何か秘密があるんじゃないかと自分は考えています。
出てきた「エービット地方」は、長きにわたる干ばつで荒廃した地区。
それは神に願う神父の言葉からも分かりますし、出てきた絵もまさに水分が一滴もないような干からびて生命力を失ってるような印象を受ける。
ファンタジーの世界観でリアリティチックではありませんが、DEADROCKに人間界でもこういう地域もあるのだろうなと納得できます。
村の民の祈りが神に届いたかのように、教会に神が登場。
神とはいっても、人々の願いを聞き入れる善良な神ではなく、ヤクトが「最凶最悪の男」と語るデッドロックの校長・神。
人々の願い虚しく、その場に降臨したのは邪悪な神でした。
「ああ…」「そんな…」「まさか…」と驚く民達に「私が神だ」と自己紹介するの面白いな。
確かにそうだけどあんなに大々的に自分の身分をひけらかす!?
「神」と思えないくらいストレートな干渉の仕方で思わずギャップを感じてしまいます。
芸人「モンスターエンジン」のコント”神々の遊び”を彷彿とする。
神が直々に「私だ」なんて言って姿を現すことある!?っていうシュールさ。
神、一貫してちょっとダサいんですよね。
黒のピチピチスーツに裸で女を使役するイメージ像とか(後者は実際どうかは分かりません)。
個人的にそういう部分が好きで、今回も神のダサさが光ってるなと思いました。
両足ピンって合わせて手のひらを上にして広げてるんですもん。別にかっこよくはない。
真島先生、このへん自覚的に描いてるのかどうか気になりますね。自覚的なら天才的なキャラ付けだし、ナチュラルなら神のダサさが天然記念物レベルで感動するよ。
恵みの雨
「人の子よ 雨を所望か」と民に話しかける神。
「神よ!!!」「我々の願いを聞いて下さるのですか…」と反応する民に「見よ 神の御業を」と言って、人差し指を天に向け、辺りに雨が降り注ぐ。
神がした事であるのは間違いなく、神は天候を操る事ができるんでしょうか。
神は「三界をすべる」と言われていますし、2話でチャコは「全世界最強」とまで評していたので、これくらいできてもおかしくないのか。
まさに「神」と呼ぶに相応しいスペック。
ヤクトはこれだけ強大な敵を相手してるのですね。戦いは前途多難だ。
奇跡を目の当たりにし、人々は喜び歓喜しましたが、次の瞬間神は「これが恵みの雨だ」と言い、天から雨とは言い難いレベルの水の塊が降り注ぐ。
それは住人が「巨大な水の柱」と表現するくらい大きいもので、落ちた先にあった家が崩壊し、人々にも覆いかぶさっていきました。
その水流が無数に町に降り注ぎ、町は壊滅。人々も瓦礫に潰され死んでいきました。
恵みの雨を注いだのが神の力なら、水の塊で街を潰したのもまた神の力。
「セルト」という民が信仰していた神を「すまぬ…昔私が殺した神だ」と言い「くだらん 人間どもと遊んでもヒマ潰しにもならぬな」と言って意図して人々を殺していました。
やる事がえげつない。
この言動だけでヤクトの言う「最凶最悪さ」が伝わってきます。
邪悪極まりない発言と行動。これは殺そうと考えている理由も理解できる。
しかし一体神は何故ここまで邪悪なんでしょうね。
人々を苦しめたって別に神に利益はない。ただ遊んでるだけにしても意地悪し過ぎというか、まるで神はこんなに悪いヤツなんだぞという印象を植え付けようとしている気がしてしまいます。
神が何を思いどう考え行動しているのか。そこの部分が見えないので酷い事してるけど、許せない!と強く敵意を向けられる程は感情移入できていない。そこのギャップに作品上の意味が何かあるのかないのか気になります。
初の授業
そして本編魔界のデッドロックサイド。
今回3話にしてようやくヤクト達が初の授業を受ける!
デッドロックは「魔界学園ダークファンタジー」。
「学園モノ」である事から、話のメインは「学校の授業」になると予想してました。
1話は入学試験だったので2話から授業開始かと思ったら料理長との戦いでお預け。
まだかまだかと待ち侘びていました。
やはりこういう授業こそ学園モノの醍醐味。
初の授業は「魔界の植物」について。
「ヒス」という主に魔界の400層付近に分布している毒性植物について学びました。
取り扱いを誤ると死を招く危険な植物。
チャコとハニーが「食うなよハニワ」「食うかよ バカなの」と話していたり「先生 この毒を飲んだら神でも死にますか?」とヤクトが質問していたり、食す事で死に至る毒を持つと思われる植物。
1話、2話と死者が増えていく魔界の世界観だと最早「死」が危機感を持つべきものなのかよく分からなくなっていますが、基本的には必要な知識。
もし死んでもミコトが生き返らせてくれるとか思ってはいけません。
仮にミコトが死んだらその時こそ”詰み”ですからね…。
魔王になる為の力と知識を身につける学園。
つまりデッドロックは「魔王」になる為に必要な知識を手に入れる場だと思うんですが、こういった魔界の生態系について知れるのですね。
どちらかというと「人間界」について学びがありそうと思っていたんですが、読者が「魔界」について知れるような構造になっているのかな。
完全に新しい世界観でどうなっているのか興味が尽きないので読者的に面白い授業。
この毒を飲んだら神でも死ぬ?
フレイなんか寝てるし、他のクラスメイトも授業を受けているというよりは、話を聞いてるぐらいの感覚のF組クラスメイト。
ヒエンやミコトという比較的真面目そうな人でも必死にノートをとっているような事もなく、そのへんの感覚は現実の学校とギャップを感じます。
デッドロックで生き残る為の知恵を得ているだけで、詳細な知識は必要としていないから…みたいな感覚なんでしょうか。
確かに実際筆記でのテストとかはなさそう。
そんな模範的な学生はデッドロックにおいては非模範的ですからね(ハニーが「世界征服」を「優等生」扱いしてた事然り)。
その中で唯一必死に紙にメモし勉強しているのは、本作の主人公・ヤクト。
目的が「神殺し」なので少々真面目の方向性はズレてるのかもしれませんが、いかにも物語の主人公らしいひたむきさだなあと思います。目的は物騒過ぎますが!
そこで「先生」と手を挙げ質問するヤクト。
「何かねヤクト君」と先生が答えると、ヤクトは「この毒を飲んだら神でも死にますか?」と質問しました。
神殺しの目的を隠す気がないかのような直球の質問だな!
使えるなら利用する気満々。
これには「確かに興味あるわね」とミコトも賛同していて、少し盛り上がる教室。
先生の返答は「バカを言っちゃいかんよ 神が毒ごときで死ぬ訳ないでしょう」というものでした。
「そうですよね」とヤクトも当たり前のようにリアクションしていて、神は「毒だって効かない」のが魔界人の共通認識なのか。
それは特別毒に耐性を持っているからなのか、それとも毒を打ち消す程の力を持っているのか。
もしかしたら「不死身」なんて可能性もあるのかも。
神はチャコが「全世界最強の…」とまで言っていたので、そこまで大きなニュアンスが使われるのも理解できてきました。
神は本当に誰がどうやっても殺す事はできない最強の存在なんだ。
冷却札
デッドロック初の授業を終えたF組。
ふとした会話の拍子でフレイがライゼンのおでこにつけてるものを指摘します。
「てかオデコに何つけてんの」とフレイが触れるとミコトは「これは冷却札よ 死体だからはがすと肉体が腐っちゃうの」と説明しました。
「グロ!!!!」とフレイが反応してる通り、ライゼンは既に死体。ミコトの力で蘇ってるに過ぎません。
なのでこういうものが必要なのも頷けます。
お札が額に貼られてる構図は何だか中国の妖怪「キョンシー」を彷彿としますね。あれも貼ってあるのは死体を腐らせない為の冷却札だったりするのかな。
しかし気になるのは、こんな設定がわざわざ描かれた意味です。
そもそも死者が蘇って生前と変わらない心を持って生きてる時点で相当ファンタジーなのに、少しリアリティを増す為の設定を出す事に何か意味があったんでしょうか。
確かにDEADROCKのネクロマンサー特有の設定で面白いですが、月刊連載という限られたページ数を割いてまで描いた意図はあまり分かりませんでした。
そういう裏設定があったとして、わざわざ描く意味あった?と。
もしかしたらこの描写が次回以降の話の伏線に繋がったりするんですかね。
例えば冷却札が敵に剥がされたらもう死ぬ事はないライゼンにも危機が訪れる。
そういった展開の前フリであれば十分に理解できます。
他に考えられそうなのはヒエンが「だが死体というならある意味不死身なのか」と言った事に対して「いいえ 理論上よ…私が操っているの つまり私が死ねばライゼンも死ぬことになる」と返していたのがミコトの死亡フラグに繋がる可能性です。
「死体というならある意味不死身」というヒエンの見方に対して、ミコトが「ライゼンに訪れるかもしれない死の可能性」を提示したので、それが本当に実現するのもあり得なくはないと思います。
「冷却札」…些細だけど気になる描写。
D組
その時、突如としてF組の教室に入ってきた集団。
「オイコラァ!!!てめーらF組のモンだなァ」と言って出てきたのは、デッドロックのD組生徒。
「D組」とは前回ライゼンが殺した生徒二人がいたクラスで、その事で「借りは返させてもらうよ」と報復にやってきました。
まさかあの生徒殺しが波乱を呼ぶとは思いもよらない展開でしたが、納得はできる。
まるで仲間を思って仕返しにきた主人公サイドのようなムーブですが、ここは魔界のデッドロックなので、というより「自分達が舐められるのが許せないから」でしょうか。
流石にそこまで利他的に動いたとは思えない。認識間違ってただの良い奴だったらごめんよ。
今回出てきたモブもキャラデザ特徴的で見てて面白いですね。
フランケンシュタイン、一つ目小僧、モアイ、牛みたいな魔物…いかにも魔界らしい世界観。
前回から色んな人外キャラが見れて感無量です(人外だと必然的に他にはない特徴的なキャラデザになってて好きなんだよな)。
てかこのモアイ、1話の入学式にいたヤツじゃない???
神の演説に「さすが三界をすべる神だぜー!!!」「ハンパねー!!!」と反応してた事でお馴染みの…!
自分のブログでも何度か載せてたコマなのでめちゃくちゃ既視感ありましたよ。
モアイ、お前なのか…?(感動の再会)
D組率いるクラスの中心人物は分かりやすいほどコテッコテのナルシストキャラでしたねー!
口に薔薇咥えてるとか一体何番煎じだ。!
何なら真島作品という括りですら『FAIRYTAIL』で既に一夜がやってるぞ!
それくらいキャッチーで捻りのないキャラデザ。
いや褒めてます。所詮小物のモブなのでこれくらいチープで分かりやすい方が良い。
F組vs.D組
F組vs.D組の全面戦争が勃発するわけですが、肝心の主人公・ヤクトは「あ!それやったのこの人です」とすぐに仲間を売る。
ヤクトには「用事」があるようで、どさくさと教室を後にしました。
確かに言ってる事は間違いないけど、相変わらず真島作品の主人公とは思えないムーブ。
大した危機ではなかったですが、それにしても仲間を売る判断が早すぎる。
神殺しに協力させるつもりですが、仮にここで死んでも「その程度の力なら必要ない」と判断するのでしょうね。
真島先生の前作『FAIRYTAIL』だとエルザが「仲間を売るくらいなら死んだ方がマシだ!!!!」と言い返して一致団結した名シーンがあるので、それも相まってあまりに対照的過ぎると感じました。
これまでの真島作品から落差があり過ぎる…!
という事で残りのメンバーでD組と戦いかと思いきや、チャコも逃亡。
お前も薄情タイプのキャラだったのか。
別に協力するような理由はないしまださほど仲良くないのは分かるけど、それでもクラスメイト共通の敵として排除するかと戦ったのが残りのメンバーなので、特別白状さを感じます。
見た目癒し系なのに中身憎たらし目なの新鮮。
F組クラスメイトそれぞれの戦闘描写が見れたのは面白かったです。
「やれやれ面倒なクラスに入ったものだな」とヒエンが氷の刃で一閃。フレイは「行くぞォ」と炎の拳。ハニーはお得意トールハンマー。ライゼンも大剣斬り。各々それぞれの祖の力で敵を蹴散らせます。
相変わらずヒエンの氷の刃はかっこいいし、フレイはそれ完全に火竜の鉄拳なんよ。
前作『FAIRYTAIL』の代表的な技。
殴る直前の炎を纏った拳を振りかざす画があまりにそれ過ぎます。
炎で拳ってなると真島先生の中でもう火竜の鉄拳的な描写が根付いてるんだろうなw
木霊
F組の強さに驚くD組生徒が頼るのは、クラスのリーダー格・ナルキソさん。
口に薔薇を咥えてるナルシストキャラです。
一応名前をググってみると、ギリシア神話に登場する美少年「ナルキッソス」というものが出てきて、これが由来だったりするのかな。
かといってモブみたいな存在感なのでそこまで意味はなさそうだけど。
彼の祖は「木霊(トレント)」。
「トレント」とは、木をモチーフにしている樹木の精霊(樹人)。
イメージに近いのは、FAIRYTAIL100YEARSQUESTに登場するゴッドシードでしょうか。
それぞれ木が人の姿になったようなビジュアル。
その能力は「植物の操作」。
「ここ…植物の授業の教室だろ?僕の祖は木霊 この室内の毒物を操れるのさ!!!」と言って、周りにあった植物を成長させ動かしました。
植物の能力者という、何ならメインキャラに付与されてもおかしくなかった派手な能力。
何気に真島作品全体でもあまりいなかった気がします。珍しい。
ちょうど今回受けた授業が前フリになっていて、致死性があるヒスの毒がばら撒かれます。
それぞれ口を塞いで対処しますがライゼンがいなかったら危なかった状況なので、何気に強いのかもしれない。
F組全員じゃなく単独で相手していたらもう少し輝けたのかもな。
口を塞ぐミコトは「ライゼン全部吸い込んでくれないかしら」とお願い。
「無茶言うな」という反応はごもっともですが、ミコトが言いたいのは「どうせあなた毒じゃ死なないのだけれど…」とこの場を切り抜ける力がある事を示していたのでした。
「なるほど」と承諾しまるで毒の滅竜魔導士の如く毒吸い。
「死なない」って状態、改めてチートだと思い知らされますね…!
本来なら他に敵なしのような状況だけど、魔界という世界観故に死に纏わる危険性が隣り合わせに存在してる事でパワーバランスを保ってるのが面白いです。
ミコトの本気
毒吸ってF組の危機を救ってかっこいいんだけど、その後「ぐはァ」と白目向いて、ミコトが「苦しみはあるからガマンしてね」と言って「…………先に言え」とツッコむのも好きww
安定の不遇ポジ…!
1話では何ならヒエンをからかう余裕も見せていたのに、2話から一気に残念不遇扱いを受けてるの好きです。
ツッコミができる比較的常識人でそういうところ少しEDENSZEROのワイズに似たものを感じる。
「さて…私の傀儡をいじめてくれたのはどなたかしら」なんて言って、ヒエンが後ろから「おまえだよ!!!」と心の中で指摘してるのも面白いし、ミコトのぶっ飛んだ言動に周りが振り回されてるの愉快ですね。
他の真島作品だとFAIRYTAILのミラとかEDENSZEROのウィッチに近いでしょうか。
おっとりしていて一見常識人っぽいけどぶっ飛んだ価値観で強い力を持っている。
やってる事と優しめな言動のギャップが面白いんです。
ミコトも良いキャラしてて好きだな〜。
そうしてF組の方を見て「たっぷり礼をしたいのだけれど」と敵意を向けます。
粋な言い回しにミコトのかっこよさ、恐ろしさが出てる…!
吹き出しが単なる丸っぽいものではなく炎のように上がとんがっているのも特徴的。
これだけでこの言葉を聞いた側がどれだけ戦慄させられたかが伝わってきます。
F組は皆強いが、その中でも一際ミコトは化け物じみていて、その為あそこまで刺々しい力を発揮できるんでしょうか。
この女だけは喧嘩売っちゃいけないと感じる圧力があります。
普段の冷静な態度が強者感を強めていて、このシーン凄くかっこよかったです。
デッドロック礼拝堂ラブ&デス
一方「ちょっと用事がある」と言って教室を後にしたヤクトはというと、訪れたのは「デッドロック礼拝堂ラブ&デス」。
「礼拝堂」とは、キリスト教で礼拝を行う建物。
要は教会のようなものでしょうか。
こんな部屋があるのは礼儀作法なんてクソくらえみたいなデッドロックで意外ですが、その祈りを捧げる相手は「神」だからでしょうか。
デッドロックでは神だけが絶対的な権力を持っていて、誰もが称えている。
そんな世界だからこそ「礼拝堂」だけは用意されてるのも考えると違和感はないです。
「ラブ&デス」という部屋の名前もなかなか強烈ですね。
「愛と死」って、ジャスエルの「Kiss&Die」かよ。
あまりに相反する二つの要素に思えますが、まぁこういうぶっ飛びさ加減もデッドロックらしいか。
愛を持って人を殺すかのような狂気さがデッドロックのルールに似合っています。
ヤクトが今この場に来たのは「誰にも見つからない」必要性があるようで、そう考えるとこの場は人通りが少ないんでしょうか。
確かに見たところ人が一人もおらず、その中の狭い小屋まで来ると一先ず人に見られる恐れはなさそうです。
デッドロック超職員会議
ヤクトが目玉のようなものを置き「そろそろ始まる頃です」と言って観察するのは「デッドロック超職員会議」。
名前がすげぇ。
「職員会議」というのも学園モノらしいですし、それに「超」と付けるだけで他にない世界観の個性が出ている。
たった一言なのに「超」の持つ特別感が凄いです。
絵面も教員が大きな円形の机を囲んでいてその中央には砕けた欠片のようなものがある。
それぞれ座っている椅子はキューブが各々の座り方に合わせて並んでいるようで、1番後ろには大きな目のようなものがあって異質な模様が刻まれていて、未来感すげぇな!?
これに関しては他の作品のイメージとあまり結びつかない斬新なデザインで見惚れました。
どうやったらこんな世界観思いつくのだろう。
久しぶりに全く見た事ない世界に触れてワクワクします。
そこには担任のマクスウェルや今回の毒の授業の先生もいて、ヤクトはマクスウェルの眼を通して情報を集めるようです。
これも死者操術士の力なんでしょうか。
ミコトに頼んでこういうものを作ってもらった?
その素振りを一切見せず部屋を後にしたあたり、ヤクトが独自に手に入れたアイテムの可能性もありますね。
話の文脈的にはそっちな気がするが、ヤクトがそんな都合よくそういうものを手に入れる機会があったのかどうか。
MARVELコミックに出てくるキングピンのような巨大な男が話すのは「本日の議題はF組についてです」で、もう既に話題に挙がってるヤクト達。
1話のマクスウェル殺しはバレていない手筈ですが、2話で他の生徒を殺したり、オーガ料理長を殺したり、早速事件を起こしてますもんね。
とは言ってもライゼンも殺されていて、それを見た周りの生徒が「あーあオーガ料理長に喧嘩売るとはね」というくらいにはお馴染みの光景なので、デッドロックでは殺しが日常茶飯事→2話も別段事件扱いにはなっていないのかと思っていましたが、入学初日からあそこまで暴れてるのは流石に問題のようです。
それだけF組はデッドロックにおいて異端児という事か。
四魔教
その超職員会議では「四魔教」というおそらくヤクトが今後戦うであろう四天王的存在が登場。
「四」はその数を示しており「4人」。「魔」は「魔界人」。「教」はバトル漫画の悪役らしく「強」や「狂」「凶」という字じゃないあたり、彼らが魔界人としての知識と力を教える「教師」だからでしょうか。
まさかDEADROCKでもEDENSZEROにおける銀河六魔将的存在が出てくるとは。
バトル漫画においては王道ですが、魔界のデッドロックという一区画が舞台の世界観で出てくるのは少し意表を突かれました。
出てきた途端にそりゃ出てくるかと納得はしたけど、予想外ではあった。
当然自分としては好みな展開…!
それぞれ4人とどう関わり、どんな関係性になっていくのか、今から楽しみで仕方ないです。
そんな四魔教メンバーは以下の通り。
- ボルトガー【祖:鳥賊(クラーケン)】
- リリス【祖:夢魔(サキュバス)】
- ルーゼン【祖:悪魔侯爵(メフィスト)】
- ブレン【祖:巨人(ギガント)】
全員個性的な見た目で言動もキャラ立ってて凄く好きです…!!
個人的にDEADROCKはこれまでの真島作品で1番キャラデザが光ってるな〜と思います!
「魔界」が舞台なので人外キャラが多く、良い意味で話をそこまで壮大にする必要性がなく、純粋にぶっ飛んでるキャラが多い印象です。
サキュバスとかいかにも真島作品らしいし、漢字がFAIRYTAILの「夢魔の眼(サキュバスアイ)」と一緒なのも熱い…!
スターシステムと言う程ではないですが、真島先生も意図して同じにしたんでしょうか。
個人的に気になってるのは、ルーゼン。
「授業」を「デュエル」と言い「ああ!!早く熱い授業(デュエル)がしたい!!!」と熱望する熱血漢。
まるで青春ドラマに出てきそうな熱血教師っぽい言動ですが、ルーゼンは「授業(デュエル)という名目で多くの生徒を殺してる」ようなので、そのサイコさが推せます。
早くこの人の授業を読みたい。
皆殺しの教室
自分自身が大勢殺してる事もあって「生徒の一人や二人おおめに見ましょうや」と擁護するルーゼン。
しかし「まさか一クラス丸ごと皆殺しにした訳じゃあるまいし…」といった言葉が即効フラグ回収されたかのようにF組はD組を一クラス丸ごと全滅させていました。
F組、圧倒的強さ。
他のクラスが一体どういう試験を合格しデッドロックに入ってきたのか分かりませんが、F組は受験者1000名もいる特別入学試験をクリアしてきた実力者。
やはり戦闘力は折り紙付き。
D組を壊滅させたF組の姿がはちゃめちゃにかっこいいです!!
それぞれ立ち姿が様になってて強者感がある。
それでいて全員若い少年少女なのでデッドロックにおけるルーキーがその世界に殴り込んでいるかのような突き進む勢いを感じます。
何気に制服姿で全身を確認できる絵も初めてじゃないですかね〜!
やっぱりデッドロックの制服、チェック柄が可愛いな!
ライゼン、短髪になってより少年らしい顔立ちになりましたし、ヒエンも首のもふもふ可愛い(寒がり?)。
中でも1番好きなのは今回の主役の一人であるミコトで、クールでお嬢様のような凛とした風格があり、それでいてミニスカの絶対領域具合で綺麗な太ももがめちゃくちゃ可愛かった…!!
前から好きでしたが、今回でミコトの好感度爆上がりです。こういうクールお姉さんキャラに憧れるんだ。
リーダー格のナルキソを残して他は全員死亡。
目の前にいるのが全員死体という事は、当然死者操術士の力が発揮されます。
「さぁ目覚めなさい 我が下僕として」と言い、D組の生徒が起き上がりゾンビとしてナルキソを襲いました。
やってる事が悪役では?笑
やられた仲間の仕返しにきた時点でどちらかというとD組の方が主人公ムーブでしたし、それを皆殺しにしゾンビとして使役し襲わせるなんて外道が過ぎる。
しかし別に嫌悪感はないので新感覚の読み味。DEADROCK、面白いです。
校長の登場
時を同じくして超職員会議の中に現れたのは、神。
大きな円卓の前にいきなり出てきます。
最初「シュンッ」といういきなり現れ方からFAIRYTAILにおける思念体のような本体ではない存在のかなと思ったんですが、別にそういうわけではなさそう?
少なくとも今回でそう思わせる言及はありません。ならば素直に本体がこの場に来たと解釈するべきか。
神の姿を見て「神……」と驚くヤクト。
脳裏には幼い自分が目の前で多くを失ったような過去が回想され「神……!!!!」とブチギレる心の声が描かれます。
これがヤクトの神殺しの動機の裏にある事情ですかね。
これまでまだ人間性に裏があるんじゃないかとどうにも信用しきれなかったんですが、ようやくこれに関しては本当だろうと思える”素”が見えてきました。
幼いヤクトは頭から血を流していて片目には黒いモヤがかかっている?(流血描写もしくは影の描写?)半裸で後ろには街が壊され目の前には血痕が確認できます。
今回冒頭でエービット地方にしたように、神がかつてヤクトが住んでいた街を破壊したんでしょうか?
ヤクトの祖である「竜祖」はとっくに滅んだという事になっている理由がまだ判明していません。
前に竜祖はヤクトを一人残して神に滅ぼされたのではないかみたいな事も考えました。
その可能性が少し真実味を帯びてきた気がする。
「神……!!!!」とブチギレるヤクトの表情良いですね。
初見時興奮したのですが、何故そんな気持ちになったのか自分の感情を分解してみました。
おそらくこれまでヤクトが自分の目的の為にあえて都合のいい自分を演じているような気がして、その為今回初めて見れた”素”が凄く無様でダサくてなりふり構っていられない顔にテンションが上がったのだと思います。
1話から一貫してヤクトに可愛いと感じられない勢なんですが(もちろんそこが魅力で)、今後しっかり好きになるにはヤクトの真実が重要になってくるなと思います。
神に見つかった!?
「その議題のF組の担任はマクスウェル先生だったな」と言い、マクスウェルの元に歩み寄ってくる神。
神がじっとマクスウェルの目を凝視するのは、まるでその奥にいるヤクトの存在を見透かしているようでドキドキする。
神の容赦のなさやどれだけ力を持っているかは今回読んでも強く実感するので、もしかしたら今この瞬間が神殺しの命運を分ける分岐点かもしれないと思える緊迫感がありました。
こちらはマクスウェルで取り繕うしかないとは言え、神が何かを感じ取っているのは間違いなく、3話にしてもうバレるのかと危機感強かったです。
神はマクスウェルの両目を潰し、ヤクトの視界を封じる。これによってこれ以上超職員会議の情報は得られないようになりました。
それどころかヤクトにとっては「見つかった!!!」と戦慄する事態。
超職員会議の盗み聞きという危ない賭けに出た判断自体はヤクトの過失とはいえ、一気に大ピンチです。
このスピーディーな危機感の煽り方が面白い。
1話、2話と読んだ感じ、暫くはヤクトの余裕そうな強者ムーブが続くかと思っていましたが、分からなくなってきました。
神が圧倒的格上なのは承知してたけど、一気に喉元まで刃が迫ってきたようなそんな感覚。
この状況をどう打開するのか、次回を読むのが楽しみです。
その鍵を握りそうなのは、前回食堂でヤクトを見ていた猫耳の少女…?
ヤクトが取り乱しながら礼拝堂の個室から出てきたところ、裾をめくりヤクトの腕を見て「大分侵食が進んでるな」と言って出てきました。
この女生徒は何者なのか。
早速ヤクトに接触してきたあたり、おそらく次回の話の鍵を握る存在でしょう。
この子キャラデザが好み過ぎるのでめちゃくちゃ楽しみにしてます。
気になるのはヤクトの腕に確認された「侵食」。
確かにこの女生徒の言う通り、ヤクトの腕に黒いモヤが出ていて、何らかの異常をきたしてるのは分かります。
「大分侵食が進んでるな」と言ってから「もう…あまり時間がないということか」と言っていたあたり、少なくとも何らかのタイムリミットのある危機なんでしょうか。